なぜ僕は日本選手権10000mをつまらないと思ってしまったか

 

今回は5/19(日)に行われた

「第103回日本陸上競技選手権大会 10000m(男子)」(以下日本選手権10000m)について書いていこうと思います。

https://m.youtube.com/watch?v=o6WRZp9pRYY&t=4s

(男子レース:2時間16分辺りから)

 

今回の大会は田村選手が28分13秒の好記録で優勝、坂東選手が28分20秒の自己ベストでそれに続くなど記録的には決して悪くない大会でした。

(田村選手の記録はここ10回の優勝記録の中でも3番目に良いタイムです。)

 

しかし、誤解を恐れずに言えば僕を含めた大勢の人が今回のレースを"つまらない"と感じてしまったのではないでしょうか。

「記録」という素材は悪くないのに「見せ方」という料理次第でこんなにもエンターテイメントとしての長距離走は捉え方が変わってくるという点で非常に示唆的だったと思います。

 

今回のレースの見せ方は料理で例えると

「そうめん」みたいなものでした。

Youtubeを媒体とした放送で、解説はなし、ラップタイムの表示はなし、カメラはトップを走る外国人選手を映す。

言うなれば調理は最低限茹でるだけ、あとはご自由に楽しんでというスタイル。

調味料として自分の好みに味付けできる「コメント欄」がYoutubeにはありました。

 

その代わり「素材」は最高級。

前述した田村選手や坂東選手はもちろんのこと、

日本人選手がドーハ世界陸上の派遣記録である27分40秒を突破するために揃えられた外国人ペースメーカーの3人はそれぞれ、

コエチ選手(27分31秒/10000m)

ケモイ選手(27分25秒)

ムアゥラ選手(27分45秒)

のベストを持つ世界でも一線級の選手。

 

しかし日本人選手がハイペースについていけなくなり、外国人選手が画面にずっと映るようになった終盤、世界最高級の選手が映ってるのにも関わらずYoutubeのコメント欄には「外国人ばかり映してつまらない」といったコメントが並びました。

 

では仮に、Jリーグヴィッセル神戸の試合でイニエスタポドルスキ、ビジャなどの世界最高峰の選手が活躍し、カメラが彼らばかりを映した時、「日本人選手を映せ!」という野次は飛ぶでしょうか?

 

もちろん、そこにはイニエスタとコエチ選手の知名度の差はあると思いますが、それ以上に長距離走をエンターテイメントとして楽しませることの難しさがあると思います。

 

サッカーはゴールやシュート、パス、ドリブルなど多くの「情報」がプレー中に発生します。

全く無名の選手でも、その選手がスーパープレイを見せればそこにスペクタクルが生まれます。

 

それに比べると長距離走はレースから読み取れる情報がとても少ないです。

タイムがわからないと、素人目には選手がスピードを上げたことさえ判断がつきません。

玄人中の玄人である解説者が、「調子が良いですよ!」と言った選手が失速する光景も良く見られます。

それほど、ランニング自体から情報を読み取ることは難しいです。

 

仮に、箱根駅伝で独走している選手をただテレビ画面に映し続けたらそれはエンターテイメントとして面白いでしょうか?

少なくともそんな番組はお正月の風物詩とはなりえないでしょう。

 

そんな箱根駅伝を一年でも有数のモンスター番組に変貌させるのがパフォーマンス以外の「情報」です。

後続との差、持ちタイム、実績などの競技的な情報はもちろんのこと、視聴者を惹きつけるのは選手のパーソナルな情報です。

チームメイトや家族との関係、性格や趣味などが駅伝を彩り感動を呼びます。

 

今回の日本選手権10000mではレースを彩る「情報」である解説やラップタイムがありませんでした。

それでもレースの序盤は日本人選手が外国人選手に喰らいついていたため、楽しむことが出来ました。

それは、僕たちが日本人選手についてはあらかじめ情報を持っていたのに加え、「日本人が外国人に喰らいつく」という情報が発生していたからです。

 

その証拠に男子の前に行われた女子レースの新谷選手と郵政Wエースの闘いはスリリングなものになりました。

解説やラップタイムがなかったのにも関わらず、エンターテイメントとして女子レースが成立したのは、新谷選手や鈴木選手、鍋島選手の「キャラクター」がそれぞれ突出しており、リアルタイムの情報がなくても視聴者が持っている情報で補完出来たためです。

 

それに対して、外国人選手の争いとなってしまった男子レースの終盤は、大半の人が情報を持っていない選手が解説やラップタイムというリアルタイムの情報もない中で走るという状態になってしまったため、最高級の選手を画面が捉えてるのにも関わらず多くの人が「つまらない」と感じてしまったのだと思います。

 

ここで混同してはいけないのは、今回の日本選手権及び選考会は「競技大会」としては決して失敗していないということです。

陸連はドーハ世陸の出場者確保に向け、最高のペースメーカーや環境を準備しました。

結果として派遣記録突破者は生まれなかったものの、ペースメーカーがいなかったり、観客を呼ぶためスタート時間を早めたりした場合、順位狙いや暑さのためスローペースになった可能性はより高かったと思います。

 

今回、日本選手権10000mがTVの放映権を獲得せずYoutubeでの放送となり、解説もつけなかったことから、陸連はそもそもこの選手権をエンターテイメントとして見せようとしていなかったのかも知れません。

ここにも、スポーツを「競技」として捉えるか「エンターテイメント」として捉えるかの難しさがあるように思えます。

 

その一方で今後の発展のためには、エンターテイメントとの融合は欠かせません。

今回の放送でも、視聴者を楽しませるためにラップタイムを表示したり後続の日本人選手を時折映すなどの少しの配慮は難しくはなかったはずです。

TV局と組まないとここまでエンターテイメント性が落ちてしまう、つまり陸連側にエンターテイメントのノウハウが蓄積されていないことが露呈する形となってしまいました。

とはいえ、TVを通さない自前のオンライン中継は日本ではどのスポーツでも完成しきってない部分だと思うのでこれからどんどん改善されてくるところなのかなと思います。

今回実施されたリアルタイムでコメントが出来るあのような放送形態は視聴者により多くの情報が付加されるという点で長距離走に非常に相性がいいと思いました。

 

今回、改めてハッキリとした「日本人選手と外国人選手との差」みたいなものは、僕よりももっと陸上に詳しい人に語り尽くされているし、何よりその差を埋めようと必死でもがいているのはアスリート自身だと思います。

 

いちファンである僕は、ファンとして発する事のできる意見を今回書いてみました。

皆さんはファンとしてどんな陸上の大会を見たいでしょうか。

良かったら聞かせてください。

 

それではまた次回!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ランニングコースについて

 

お久しぶりです。

新年度になり環境が変わったこともあってブログを少しお休みしていました。

 

環境にも慣れてきて余裕が出てきたのでブログの更新をしたいと思います。

 

今日のテーマは「ジョギングのコースについて」です。

皆さんはいつもどこでジョギングをしていますか?

近所の公園や河川敷などの走り慣れたコースを走るのが好きな人もいれば、知らない景色を見ながら走るのが好きという人もいると思います。

 

僕自身は1.5km〜2kmの周回コースを家の近所につくり走っています。

今日は僕がなぜ固定コースを好むかについて書いて行きたいと思います。

 

僕が考える固定コースのメリットは以下の3点です。

①走ることに集中出来る。

②走りだすことへの障壁が低くなる。

③好調・不調の原因をコース以外に求めることが出来る。

 

まず、①走ることに集中出来る。について。

僕達が知らない道を走るとき、意識は様々な方向に向いています。車が来ないか、道に迷わないか、可愛い女の子はいないか、など注意を払わなければいけないことが多すぎます。

一方で公園やトラックなどの固定コースを走れば、車や信号などの外的要素に向いていた集中力を自分の身体に向けることが出来ます。

ランニングに集中したければ、人気が少ない公園に周回コースを作ったり、トラックの中の芝生を走ったりするなど、集中力を削ぐ要因がないコースを走ることをオススメします。

 

②走りだすことへの障壁が低くなる。

人は慣れる生き物です。見知らぬコースを走るよりも、走り慣れたコースを走るほうがストレスを感じません。

時間に余裕のあるときは別として、出勤前に、残業後の深い時間に、「今日は見知らぬコースを開拓してみようかな!」という気分にはならないはずです。

それは、環境や時間の読めない見知らぬコースにストレスを感じるから。

30分時間が作れたから走りたい!という時のためにも一周10分ほどの周回コースを家や職場の近くに作ってみてはいかがでしょうか。

 

③好調・不調の原因をコース以外に求めることが出来る。

固定のコースを走れば、コンディションを把握することは容易になります。

対照実験をする際、結果の原因が明確にわかるよう、他の要素について全て同じ条件にするのと同じです。

ランニングのコンディションは練習メニューはもちろん、睡眠、食事、労働環境など様々な要素が複雑に絡み合っていて正確に把握することは難しいですが、コースを固定することで、多くの要素の中から少なくともコースという要素は抜いてコンディションについて考えることが出来ます。

 

これについては、以下の動画でイチロー氏が詳しく語ってるのでこっちを見てください笑

https://youtu.be/DbhfsGMcVo0

 

さて、ここまで固定コースのメリットを書いてきましたが、デメリットについても書いていこうと思います。

それはズバリ「飽きること」です。

これはメリットのところで書いた「慣れる」という反応と紙一重です。というかほぼ同じです。

何度も同じ経験をすることによって、ストレスが減少することが、「慣れる」

新しいストレス(刺激)を感じなくなって、退屈に感じることが「飽きる」です。

 

当然、同じコースを走っていると慣れるのと同時に飽きます。

僕のおすすめは、

①固定のコースを何個かつくる。

②ギアを変えてみる。

ことです。

 

流石に1つのコースだけを毎日毎日走るのは飽きるので、僕は何個か家の近くに固定のコースをつくっていて、気分や天候に合わせて選んでいます。

 

そんなにコースを何個も作る環境がない!という人は、いつものコースを逆走してみてください。

それだけでいつもの登り坂は下り坂に、右カーブは左カーブになり、全く違うコースになります。

 

また、「飽きる」というのは、メンタルの問題だけに思われがちですが、身体も同じコースを走り、同じ刺激を与え続けていると段々ストレスに慣れてきて、飽き始めます。

身体が飽きた状態では、パフォーマンスも向上していきません。

参考記事↓

https://runrunrun1429.hatenablog.com/entry/2019/03/25/231850

 

そんなときはランニングシューズを変えてみるのはどうでしょう。

最近、厚底シューズが流行っていますが、厚底と薄底シューズでは、身体に入る刺激は全く違ってきます。(個人的には裸足もオススメです。)

 

以上、固定コースのメリットデメリットについて書いてきました。

 

ランニングをしている、特にトラックを走っていると人に言うと、

「同じところを何周もクルクルして何が楽しいの?」と言われることが多いです。

その質問は言うまでもなく愚問です。トラックレースに出場する人で景色を楽しみに行っている人は限りなく少数派です。

 

僕は、これまで赤茶色のタータン(たまに青色)を何千周と走ってきました。

それでも僕が未だに5000mという競技を続けているのは、1周たりとも同じ400mがなかったからです。

同じ景色を見ながら、同じスピードで走っていても自分の身体、心の中ではこれまで経験したことのない世界が拡がっていく。

それがトラックレースの、ランニングの大きな魅力の1つだと僕は思います。

ランニングをしている人には共感を、これからしてみたいという人には興味を持っていただけたら幸いです。

 

以上、久しぶりの投稿でした!

また余裕があるときに更新いたします〜

 

 

 

 

 

 

 

 

トレイルランした結果ww

 

今回はタイトルを2ちゃんのスレ風にしてみました。

気になってクリックしてしまった人も多いでしょう。みなさん、これがマーケティングというやつです。

 

冗談はさておき、これまでのあらすじですが、立川ハーフマラソンで惨敗した僕はトレイルランで足腰の強化をすると前回のブログで宣言しました。

 

そして早速、先週の土曜日にトレランをするために高尾山に行ってきました。

今回はその感想と一週間で起こった身体への反応を書いて行きたいと思います。

はじまりはじまり〜

 

先輩Sさんと友達N君と高尾山口駅に集合したのは3/16(土)の朝10時。

天気は快晴、気温も18度くらいの絶好のトレラン日和でした。

コースは高尾山口↔小仏城山の往復コース。

途中に小仏城山から相模湖まで繋がっている坂道で(30秒ダッシュ+30秒レスト)×8のアップヒルインターバルをしました。

めちゃくちゃきつかったもんで血の味がしました。

 

インターバルも含めると往復で20kmほど。時間とすると2時間10分くらい。

インターバル以外はペースを上げなかったこともありきつくなく、終わったあとも足にダメージはそこまで感じませんでした。

 

走り終わったあとは麓の温泉に入り、カレーを食べながらビールを飲んで、それはそれはいい休日でした。

(帰りの電車で寝てたら財布を落としたのはまた別の話。)

 

山のダメージが出たのは翌日以降。大きく分けて2つの変化が身体に現れました。

大腿四頭筋の強い張り、痛み。(太ももの前側、外側)

→階段を下る時や、下り坂を走る時に痛いのでおそらく下りのダメージによるもの。

 

②足全体の「力み」

→地面を無駄に蹴ってしまっている感覚が強い。

特にジョグの時に力んでしまって違和感がある。

おそらく登り坂で力んで地面を押して身体を持ち上げて進んだせい。

 

①についてはある程度予測していた反応でしたが、②については予想外の反応でした。

さらに予想を越えて来たのが、①②の反応の残り具合。

通常ハーフマラソンを走って筋肉にダメージが入っても、2日3日たてば練習に支障がないくらいまでは回復します。

しかし今回の場合は、①については水曜日まで、②については金曜日まで、とほぼ一週間ダメージを引きずってしまいました。

 

それでは何故、今回のダメージはここまで長引いたのでしょう。

それは、トレランで普段使わない筋肉を使ったからです。月並みな表現になりますがこれに尽きます。

 

レーニングには「漸進性の法則」という法則があります。

同程度の練習を繰り返すと身体が刺激に慣れてしまい、得られる効果が減少するというアレです。

この法則を知らないまでも皆さん経験的にスッと腑に落ちるのではないでしょうか。

 

それでは人の体は何故「刺激に慣れる」のでしょうか。僕は大きく分けて2つの理由があると思います。

①刺激に対しての予測が出来るので、神経・筋肉・脳の受け入れ体制が整う。

②繰り返される練習によって特定の身体部位が強化されて、刺激によって傷つかなくなる(傷つかないので再生もない→効果がうすくなる)

 

今回のトレランで僕は普段使っていない身体部位を使いました。

その部位は練習で鍛えていないため、強度も弱く深く傷つきやすいことが予測されます。

深く傷ついた細胞は深くえぐれてしまった切り傷と同じように回復に時間がかかるため、今回のダメージは一週間も長引いてしまったのだと僕は考えています。

 

今回はトレランという僕にとってはダメージが大きい競技をしたので顕著に反応が出ましたが、この反応は大小の違いこそあれ、水泳やバイクなどのクロストレーニングはもちろん、普段と違うサーフェスを走ったり、違う靴を履いたりしても普段使っていない部位にダメージが入っています。

上記のような練習は、様々な部位にダメージを分散出来るというメリットもありますが、使い慣れている筋肉と同じ出力で力を出してしまうと、予想以上のダメージが入ってしまうかもしれません。

 

また、今回僕が「力み」の感覚が抜けなくなってしまったように、身体が違う走り方の感覚を覚えてしまうこともあります。

もしそのフォームで大きな違和感を感じるようであれば、ウインドスプリントを入れたり、休んでマッサージをし、筋肉の緊張をほぐすなどして元のフォームに戻してやることが必要です。

 

以上を読むと、慣れていない部位へのダメージに対してネガティブなイメージを持ってしまうかもしれませんが、ダメージが簡単に入るということは裏を返せば強化の余地があるということです。

 

大事なのはその部位の強化が本当に目的に沿っているか、程度は適切か、ということで、今回の僕の場合、衝撃を受けとめる筋肉と地面を蹴る筋肉に刺激を入れられたことは良かったのかなと思います。そして、やりすぎはトラックの走りに悪影響を及ぼすかもしれないとも思いました。

 

以上長々と書きましたが、要するにトレランやったら筋肉痛なって全然治らんかったっちゅう話です。

でも普段なら流してしまうような身体の反応もこうやって言語化するのは大事だなーと思います。

 

引き続き書きたいことがあったら書いていくのでよろしくお願いいたします。

 

日本人ランナーの体型について

 

こんにちは、今日はBMIを参考にして日本人ランナーの体型について書いていこうと思います。

 

BMIは(体重(kg)÷身長(m)÷身長(m))で求めることができ、体型に関しての世界的な基準として汎用されています。

試しに僕のBMIを計算してみると、

 

53kg÷1.72m÷1.72m=17.9

 

になります。簡単に計算できるので皆さんも計算してみてください。

BMIは以下の通り分類されます。

(表1)

18.5未満     低体重

18.5以上25未満  普通体重

25以上      肥満

 

BMIを参考にすると僕は「低体重」ということになります。

BMIは脂肪量や筋肉量などの身体組成を含意していないので、詳細な体型を知るためには別の計測方法を用いる必要がありますが、参考として使用することは出来そうです。

 

では、BMIを基に見てみると、日本人ランナーとして最適な値はどのあたりなのでしょう。

今回は現時点(2019.0317)でマラソングランドチャンピオンシップMGC)への出場権を手にしている男子選手30名のBMIを計算してみました。(決して暇なわけではありません。)以下よりご覧ください。

参考元:http://www.mgc42195.jp/finalist/

   

BMI数値順)

服部勇馬選手 176cm 63kg   20.3(BMI)

川内優輝選手 175cm 62kg   20.2

今井正人選手 169cm 56kg   19.6

二岡康平選手 175cm 60kg   19.5

藤本拓選手  166cm 54kg   19.5

山本憲二選手 165cm 53kg   19.4

中本健太郎選手173cm 58kg   19.3

村澤明伸選手 167cm 54kg   19.3

木滑良選手  168cm 54kg   19.1

上門大祐選手 176cm 59kg   19.0

大塚祥平選手 170cm 55kg   19.0

堀尾謙介選手 183cm 61kg   18.8

佐藤悠基選手    179cm 60kg   18.7

井上大仁選手 165cm 51kg   18.7

山岸宏貴選手 170cm 54kg   18.6

橋本崚選手  170cm 54kg   18.6

岩田勇治選手 170cm 54kg   18.6

福田穣選手  166cm 51kg   18.5

中村匠吾選手 172cm 55kg   18.5

宮脇千博選手 176cm 57kg   18.4

竹ノ内佳樹選手176cm 57kg   18.4

藤川拓也選手 163cm 49kg   18.4

山本浩之選手 172cm 54kg   18.2

園田隼選手  166cm 50kg   18.1 

岡本直己選手 176cm 56kg   18.0

大迫傑選手  170cm 52kg   17.9

谷川智浩選手 161cm 46kg   17.7

河合代二選手 175cm 54kg   17.6

神野大地選手 165cm 46kg   16.8

設楽悠太選手 174cm 48kg   15.8

平均値            170.9cm 54.5kg 18.6

 

以上30名の選手のBMI平均値は18.6となりました。

更に見ていくと

20台は2名、19台は9名、18台は14名、17台が3名、16台が1名、15台は1名

となり、18台が過半数に迫る人数となっています。

 

印象的なのは、服部勇馬選手の20.3という数字。

かなり線の細い印象だったのですが、数字でみるとこの中では最もBMIが高いということになります。

このレベルの選手で脂肪が落ち切っていないという可能性はあまりないので、それだけ筋肉や骨格がしっかりしているということでしょうか。

 

また、もっともBMIが低かったのは設楽悠太選手で15.8という群を抜いて低い値でした。

※この数字にはちょっと疑問があって、MGCのHPだと身長が174cmとなっているのですが、ほかのサイトを見てみると170cmとなっています。4cmも違うと大分BMIも変わって16.6となります。(それでも30人中二番目に低い)

兄の啓太選手は169cmの48kgなので悠太選手の身長も170cmの方が正しいではないかと思っています。

(まさかヴェイパーフライを履いた時の身長??)

 

先にも述べた通り、BMIは身体組成を含意していない基準なので、参考程度ですがこうやって比較してみるとぼんやりとランニングに適した値が見えてきます。

日本人ランナーは18台の選手がもっとも多いという結果になりましたが、外国人ランナーについてはどうでしょう。

 

黒人系

フェイサ・リレサ選手   175cm 67kg 21.8

エリウド・キプチョゲ選手 170cm 57kg 19.7

ハメド・ファラー選手  175cm 58kg 18.9

 

白人系

ソンドレ・モーエン選手  178cm 62kg 19.5

ゲーレン・ラップ選手   180cm 63kg 19.4

ジェイク・ロバートソン選手188cm 62kg 17.5

 

外国人選手についてはそもそも身長と体重を知るのが難しく、上記の有名選手のデータしか集めることが出来ませんでした。(どこかまとまってるサイトを知っていたら教えてください。)

本当に参考程度ですが、キプチョゲ選手のBMIが19.7、リレサ選手が21.8という値で、日本人と比較すると今井正人選手より高い値を示しています。

今井選手は日本人選手の中でもかなり体格がしっかりしている印象だったので(実際上から三番目のBMI)それよりキプチョゲ選手・リレサ選手のBMIが高いことに驚きました。

もしかしたら、外国人の選手は日本人より体格のしっかりしている選手が多いのかもしれません。(どちらが良いのかはまた別の議論)

 

上記のことから考えてみると、僕のBMI17.9という数値はランナーとしては悪くない数値だと思います。

ただ、MGCの平均値の18.6から考えると

18.6×1.72×1.72=55.0kg(BMI×身長×身長=体重)

まで体重を増やしても良いのかなとも思います。

トップアスリートの彼らと僕を比較すると、僕より1kgも2kgも脂肪量が多いということはあまり考えられないので、筋肉量に増やす余地があるということになります。

 

このように、BMIは自分の最適体重を考えるにあたってある程度の参考になると思うので、皆さんも是非計算してみていください。

僕のように、やや体重(筋肉量)を増やしても良いと考えられる人や、もう少し脂肪を落としたほうが良い人もいると思います。

 

今、脂肪や筋肉について考えるのにはまっているので、そちらについても後日まとめたいと思います。

その時も、どうぞご覧ください。ご覧いただきありがとうございました!

立川ハーフ(反省)と「粘り」について

今日は立川ハーフの反省をもとに、「粘り」について書いていきたいと思います。

 

まずご覧いただきたいのがこちら


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LAPを見れば大体レース展開がわかると思いますが、結構順調に入ったのにも関わらず豪快にたれました。

 

レースプランとしては、67分台を目標にしていたので3分10秒のペースで行けるところまで行き、あとは3分15秒で粘る作戦。

細かいアップダウンのある公園内に入る13km地点までは、完璧でした。

集団を上手く使って省エネで流れにのる走りは僕の一番得意とするところです。

レース30分前に時計のバンドがブリッと千切れ、時計なし状態だったのにも関わらずレースプラン通りのペースで走ったのは本当に偉いと思います。(すごい)

 

問題はそこから、公園に入ってさぁここからが勝負だ!粘るぞ!と思ったのにも関わらず全く粘れない。本当に、粘れない。

最終的に心が折れまくり、見るも無残なペースに、なってしまいました。

走りながら思ったのは、「公園入ってから粘ろ!思ってたけど粘る練習してねえ!」ということでした。

 

というわけで今回は上述のレースで露呈した僕の課題である「粘り」について自分の考えを書いていきたいと思います。

 

まず、ここで言う「粘り」は

"レースの後半もしくは苦しい局面が訪れた時に、ペースダウンを最小限に抑えること"

だと定義します。

今回のレースでいうと、13km過ぎにコースが細かいアップダウンに入ったときに必要とされました。

 

13km過ぎの僕の状態は感覚的になりますが、閾値はまだ越えておらず呼吸にもいくぶんか余裕がありました。

それにも関わらず大幅にペースダウンしてしまった理由はフォームが崩れてしまったからです。

人の体は距離を走ると筋肉や腱などに細かい傷がつき、出力が弱まっていくと言われています。

僕の身体にその症状が顕著に表れたのは上述した13km過ぎのところでした。

しかし、それは想定内です。実際のレースプランとしても公園内からは粘ると決めていました。

レースの後半で多少なりともフォームが崩れることは、これまでの経験から十分にわかっていることです。

 

想定外だったのは自分が予想以上に「粘る」ことが出来なかったことです。

そして、その原因は

「これまでの練習で、フォームが崩れたあとの筋肉を動員してこなかったから」

だと思っています。

フォームが崩れるということは、普段の走りと違うフォームになるということなので、当然動員される筋肉も違ってきます。

これは僕の完全な主観ですが、俗に言う「フォームの汚い」選手の方が、フォームが崩れてからも粘れる傾向が強いと思います。

それは普段の練習から、崩れたフォームに近いフォームで走っているので、動員される筋肉が近いためだと思っています。

 

僕はこれまでの練習で、インターバルにしてもペーランにしても最後まで崩れることなくこなすことをテーマにしてきました。

フォームが崩れたとしても閾値を大きく越えたものによる崩れで、足へのダメージによってフォームが崩れた練習はここ1年間でほぼ行ってきませんでした。

その理由は、今の僕の主戦場がトラックの5000mで足へのダメージによるフォームの崩れがほぼ発生しない距離だからです。

しかし、いくら主戦場では必要ないとはいえ、ハーフや駅伝では必要となってくる能力です。

僕だってロードで活躍したいんです。

 

今回の課題である「崩れた際の粘り」について2つの解決法があります。

①最後までフォームが崩れないようにトレーニングする。

②崩れたあとでも粘れるようにトレーニングする。

①についてはこれまで取り組んできたところなので、今回は②について考えていきたいと思います。

 

まず、真っ先に思いつく解決策としては

・走行距離を増やす

ということです。

基礎能力の向上はもちろん、疲労をためた状態で走ることでレース終盤に近い身体の状態で普段の練習を行い、「粘る」際に動員される筋肉を動員します。

これが一番ベーシックな粘り耐性をつける練習だと思います。

もちろん、この方法は有効だと思います。

月間走行距離が今の倍くらいだった学生の時はハーフの後半もしっかり足が動いていました。

 

ただ、この方法はもう既に学生の時に実証済みなので今回は違う方法で粘りの改善に取り組んでみたいと思います。

 

今回僕が取り入れるのが「トレイルランニング」です。

取り入れる目的は

①アップダウンの激しいコースを走ることによって足に短期間で強いダメージを入れる。

②ダメージを入れ、フォームが崩れた状態で走ることによって違う筋肉を動員する。

 

トレイルはマラソンレーニングとしても決して突飛な方法ではなく、川内選手や高橋尚子選手も取り入れています。

高橋選手はトレイルのダウンヒルは足に強い衝撃を与えることが出来るため、マラソン終盤の足へのダメージ耐性をつけることが出来ると語っています。

 

また、激しいダメージを入れた後には、少なからずフォームが崩れるため、その状態で走ることによって"粘るための筋肉"を動員したいと思っています。

山に行く時間がない時は、クロカンや距離走で代用しようと思います。

いずれにしても、恒常的にダメージを蓄積させるのではなく、一回の練習でフォームが崩れる(粘る状態になる)までダメージを与える方法です。

 

これからこのような方法で「粘り」について改善していこうと思っていますが、自分の強みであるテンポの良い走りもキープしなくては行けないのでトラック練とバランス良く行っていきます。

 

以上、ご意見等ございましたらどしどしお寄せください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「力み」について

 

Twitterにて「力み」について運動生理学に詳しいランナーの方達が話し合われてたので、僕も自分なりの「力み」についての意見を書きたいと思います。

 

今回の投稿は僕の完璧な主観なのであしからず。

昨シーズンは5000mの自己ベスト(14'50)が出せたのですが、そこまでの過程をモデルに考えて行こうと思います。

 

まず、話は2018年10月21日に遡ります。

この時は、日体大で5000mを走ったのですが2000mを6分で通過、きつすぎてもう嫌になりやめちゃいました。


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その時のTweetを見返してみるとめちゃくちゃに落ち込んでます。返信も日本語を喋れていません。

 

それから5000mが嫌になり僕はハーフをやるんだい!!5000mなんて興味ないやい!となり

ペーランをやって


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やって
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やりまくりました


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それまでの練習は5000mのレースペースで1000から3000mのインターバルかレペテーションを主にやってきたのでかなり練習の趣向が変わりました。

すると、ペーランをやることにより、なぜか徐々に5000mペースの練習の調子も上がりました。


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そして、約1ヶ月後の日体大で社会人になって初の14分台


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更に1ヶ月後の平成国際大学記録会でパーソナルベストを出すことが出来ました。


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ここまで、ほぼただの自慢になってしまったので考察に入っていきたいと思います。

 

結論から言うとペーランをすることにより、5000mの調子があがった理由は、ペーランが自分自身をin controlに置く練習になったからだと思います。

 

「in control」とは、直訳すると「支配下に置く」的な意味になると思います。

どこで覚えたか忘れましたが、アメリカの大学はin controlを意識した練習をしていると知って、カッコいいので使っています。

 

「in control」を上手く表現するのは難しいですが

僕は5000mの試合では2分58秒〜3分00までin control出来ます。

10000mは3分03−05まで出来ます。

 

対して練習では

5000mでは3分07くらい

10000mでは3分14くらいまでがcontrol内です。

 

何が言いたいかと言うと、僕は5000mのレースペースの練習が苦手なので、練習ではよほど調子が良くない限り、2000mを2分58秒ペースで走るとin controlじゃなくなります。out of controlになります。

走りが制御出来ずに、力みながらもスピードを維持し走ることになります。とても疲れます。

 

しかしレース本番では、ピーキング等により、2分58秒のペースでもin controlにすることが出来ます。

 

そして僕は5000mのレースはcontrol内でないと、タイムが出ません。

たまに、見るからにout of controlのペースなのに維持できるランナーを見ますが僕とはタイプが違います。

 

学生の時、僕が一番尊敬しているランナーの方が「ペーランは技術練」と言っていたのを思い出します。

5000mや10000mのレースペースでレペやインターバルをしているのに試合になるとそのペースで余裕を持てないという人は、練習ではout of controlでレースペースを走る練習をしてしまっているかもしれません。

 

練習では距離も短くレストも取れるのでout of controlでも走れますが、試合ではin controlでないと最後まで持ちません(僕のようなタイプは)

 

理想はペーランの余裕を持ったペースでin controlの感覚を掴み、試合ではそれより速いペースもin control出来るようになることです。

 

以上、僕の経験がもしお役にたったら幸いです。

 

 

 

 

 

 

 

ファスティングランニング

 

今日の練習は、朝9時から80分のジョギングと坂ダッシュ5本。

 

最近ジョギングをするときは、なるべくファスティング(断食)状態をつくるようにしています。

昨日は20:00頃に夕食を終え、9時に練習を開始したので、13時間何も口にしていない状態で走り始めたことになります。

一般的に12時間の絶食からファスティングと呼ばれているみたいなので、今日の練習はファスティング状態で行ったと言えるでしょう。

 

ファスティングは以下の通り、ランニングに好影響すると思われる効果があります。

ミトコンドリアの増加

・脂肪燃焼効果

・成長ホルモンの分泌

・抗酸化作用

参考:論文に基づくファスティングの10の効果

https://saitokarami.com/evidence-based-10-benefits-of-if/

 

ミトコンドリアの増加や脂肪燃焼はファスティングによるエネルギー不足が起因だと思っているので、ランニングのエネルギー消費と合わせてよりファスティングの効果を促進出来るのではと思っています。

 

ハンガーノックや脱水は気をつける必要があると思いますが、よく言われているエネルギー不足中の有酸素運動によるカタボリック(筋肉分解)は起こらないそうです。

参考:ラマダン中のイスラム教徒を対象にした有酸素運動実験

https://saitokarami.com/exercise-during-fasting-destroys-our-muscle/

 

それどころか、断食は筋肉増強に役立つホルモンを分泌しますし、ランニングによる酸化が断食による抗酸化作用で緩和出来れば良いな〜と思っています。

 

なかなか12時間の断食時間をとってから練習するのは難しいですが、朝食前に朝練をするだけでも近い効果を得られるんじゃないかと思います。

 

しばらく自分の身体で実験してみます。

 

ps.断食のこと勉強してたらマレーシアにいたときのこと思い出しました。

ラマダン(断食月)の時にも暮らしてみたかったな。